56歳女超短時間の初産で皆が驚きました

56歳 女 専業主婦です。

 20代の独身の娘が二人います。

夫と合わせて4人家族です。



初めて出産を経験したのは、29年前の春です。

月ごとの検診は、婚家に近い産婦人科で受けていましたが、里帰り出産を予定していたため、30kmほど離れた実家に近い中規模の産科病院に紹介状を書いてもらいました。

互いの院長先生は顔見知りで親しいようでしたので、わざわざ電話連絡まで取ってくださり、安心でした。

予定日を2日過ぎたころ、夜中の2時に下腹部に痛みが走ります。

生理痛にも似た症状です。

お腹が冷えたのかなと思いトイレに駆け込んでみますが、1時間も経つとまた痛みがまた襲います。

窓に日が差して明るくなってきました。

時計をみると午前8時になろうかというときです。

骨盤がもうれつに痛くなってきました。

下腹痛は感じなくなり、腰骨の後ろが痛くなってきました。

思わず、四つん這いになって、うめいてしまいます。

実母は自身が初産の時は陣痛が始まって丸1日以上経たないと、分娩できなかった経験をふまえ、まだまだと暢気に構え、今からろうかの雑巾がけをしなさいと、私に言う始末でした。

体を動かした方が安産になるということです。

10分おきに来る陣痛をこらえながら、雑巾を持っていろいろなところを掃除します。

大きなお腹で掃除機までかけます。

だんだん、陣痛の間隔が短くなり、午後4時ころには5分間隔になってきました。

母の顔色が変わってきました。

あわてて父を仕事先から帰宅させ、病院に向かいます。

車の中でも陣痛は襲います。

検診台にやっとの思いであがります。

子宮口は3cmほど開いているとのことです。

まだ、分娩は先になるということで、別室に移されました。

他に一人妊婦さんがやはり、陣痛で苦しんでいます。

かなり、辛い光景です。

私の陣痛はさらに、短くなり3分間隔2分間隔で襲ってくるようになりました。

ナースコールを押すと看護師さんが、「初産なんだから、そんなに早く分娩開始にならないと思うよ」と言いながら嫌々な様子で、ゆっくりと部屋に入ってきました。

それでも、先生を呼んでくれ、診てもらうと、分娩室に速攻で通され、胎児の心拍数を図る機器にスイッチが入れられ、なぜか口元にはマスクがかけられました。

笑気麻酔です。

気が遠くなっていきますが、痛みは感じます。

何度も「いきんで、いきんで!」の声も聞こえてきます。

しばらくして、子供の泣き声が聞こえてきました。

初産にして1時間半という超短時間の分娩だったようです。

皆、驚いていました。

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